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歯科マーケティング.biz > アンケートデータ > 消費者がイメージするインプラントの治療価格(PSM分析)

アンケートデータ

消費者がイメージするインプラントの治療価格(PSM分析)

調査概要

・調査手法:インターネットアンケート
・調査主体:メディカルコミュニケーションズ株式会社
・調査対象:歯科医院検索サイト「歯科に行こう!」の会員
・サンプル数:704人(男性381名、女性323名、年齢20才~69才)
 ※回答者属性の詳細は図1~図3を参照
・調査実施日:2008年4月16日~4月20日





調査結果サマリー


年齢が高くなるほどインプラントの認知度は上がっていく。

インプラントの認知度を「良く知っている」「概要は知っている」までと考えると、回答者全体では48.3%であった(図4)。性別では認知度にほとんど差はなかった。年代別に見ると、60代の認知度は71.7%、50代での認知度は64.9%となっており、年齢が高くなるほどインプラントの認知度も上がっていくことがわかった。また、インプラントの経験と今後の治療意向については、年齢があがるほど経験、具体的な検討が多くなる傾向は見られるが、認知度ほどはっきりとした傾向は見られなかった(図5)。



消費者がイメージするインプラントの価格は現実と大きな乖離がある

インプラントの治療価格についてPSM分析と言う手法を使って、消費者が考えるインプラントの「最低品質保証価格」「理想価格」「妥協価格」「最高価格」について検証を行なった。回答にあたっては、インプラントの概要の説明を行なったうえで最低価格帯が1本当たり10万円程度であること、最高価格帯が1本あたり50万円程度であることを知らせた後に回答をしてもらった。事前に価格帯を告知しているにもかかわらず、消費者が考えるインプラントの価格帯は現実の価格帯と比較して極端に低いものになった。
回答者全体での分析結果をみると、「最低品質保証価格」は4万円、「理想価格」「妥協価格」はともに5万円、「最高価格」は6万円という結果になった。インプラントを良く知っていると回答した回答者のみでPSM分析を行なったところ、「最低品質保証価格」は6万円、「理想価格」は8万円「妥協価格」はともに9万円、「最高価格」は10万円となりインプラントの認知度が高い回答者のほうが治療価格も高く回答する傾向が見られた。さらにインプラントを経験済みまたは、具体的に検討している人に限定してPSM分析を行なったところ、最低品質保証価格」は5万円、「理想価格」は9万円「妥協価格」はともに8万円、「最高価格」は10万円と、この場合においても治療価格を高く回答する傾向がみられた。いずれにしろ現実の治療価格が10万円~50万円台であることを考えると、実際の価格と消費者がイメージする価格には大きな乖離が存在することがわかる。従って、患者に対して治療価格を説明するときはほとんどの患者が自分が思っていたよりも高いと感じてしまい、価格に対する抵抗感があることが想定される。治療費の説明の差異に患者に抵抗感を感じさせないためにもホームページなどを通じて事前に治療価格に対する告知を行なうことが必要ではないだろうか。




治療価格が高くなっても必要と思うサービスは?

治療価格が高くなっても必要と思うサービスについての分析を行なったところ、「絶対に必要」「あったほうが望ましい」とポジティブな回答をした比率が最も高かったのは「無痛にするための麻酔」で全体の49.3%がたとえ価格が高くなってもあったほうが良いと考えている。次いで「10年保証などの保証」43.2%となっているが、最もポジティブな回答が少なかった「高品質な材料の利用」は35.5%でもっともポジティブな回答が少ない結果となった(図6)。
インプラントを良く知っていると回答した回答者においては、「無痛にするための麻酔」が58.7%と非常に高くなっており他の3項目を大きく引き離す結果となった。
この傾向は、インプラント経験者または具体的な検討者において更に強くなり、この層では「無痛にするための麻酔」だけが非常にポジティブな回答比率が高くなり、他の3項目は全体の回答者の傾向よりも更にポジティブな回答が少なくなる傾向が見られた。具体的な検討者のほうが、価格とサービスのバランスについて厳しい見方をしていることがうかがえる(図7)。逆にイ「ンプラント治療において非常に技術力が優れた有名な先生がいた場合に、遠方まで高額な交通費を支払っても通いたいと思いうか?」の問いに対しては「経験者または具体的な検討者」のほうがポジティに回答する傾向が見られた。驚くべきは、この層においては30%以上の回答者が、良い先生がいれば東京→大阪間位の交通費を払っても通いたいと答えている。インプラントの商圏は通常の医療と比較してかなり広いと考えられるため、インターネットなどを利用した広範囲な告知活動を行なうことが有効と考えられるし、実際に行なっているクリニックも多く見られる。


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